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2024.11.21

矯正治療で口元が下がりすぎる?

矯正治療で口元が下がりすぎる?

こんにちは。

荻窪プラム矯正歯科です。

この記事では、矯正治療によって口元が下がりすぎるケースについて紹介します。

口元が下がりやすい人の特徴や、下がりすぎてしまう原因、口元が下がるリスクについても取り上げます。

時間をかけて治療してきて、やっと終わったのに、なぜか口元が下がって貧相に見える。

「こんなはずじゃなかった、、、」

そうならないために、知っておきたい注意点をお話ししたいと思います。

 

目次

1.矯正治療で口元が下がりやすい人の特徴

2.口元が引っ込みすぎ、下がりすぎると感じる原因

3.口元が下がることによって生じるリスク

4.口元の引っ込みすぎを防ぐためのポイント

5.まとめ

 

1.矯正治療で口元が下がりやすい人の特徴

矯正治療で口元が下がりやすい人の特徴はこのような方々です。

・上顎前突(出っ歯)

・上下顎前突

・下顎が小さい場合

口元が下がりやすいケースとしては、「上顎前突」、「上下顎前突」、「下顎が小さい場合」の3例が挙げられます。

上顎前突は、いわゆる「出っ歯」と呼ばれる症状で、上の前歯が前に出ている状態です。出っ歯を治療すると上の歯が奥に引っ込む形になり、横から見たときに鼻から口元にかけてがすっきり見えます。しかし、予想以上に歯が後ろに下がりすぎると、口元が下がりすぎてしまうことがあります。

上下顎前突は「口ゴボ」といわれる状態で、口元全体が前に出ています。正面からはわかりづらいですが、横から見ると唇が上下ともに出ているようなかたちに見えます。この上下顎前突は、抜歯をする治療が一般的です。歯の移動量が大きくなり、たくさん歯を後ろに下げるようになるために、口元が下がったと感じられることが多いです。

下顎が小さい場合は、「下顎後退」とも呼ばれます。骨そのものが小さい場合と、下顎の骨が上顎の骨の位置と比べて後ろにある状態があり、口元が突出しているように見えることがあります。このような症状では治療を行っても大きな変化を期待しにくい場合がありますが、上の歯を後ろに下げるなどでバランスを整えることが一般的です。また、重度の場合は外科的矯正治療を併用することもあります。下あごに合わせて上の歯を抜歯した結果、口元が下がりすぎてしまうこともあります。

 

2.口元が引っ込みすぎ、下がりすぎると感じる原因

抜歯矯正を行うと、歯が並ぶためのスペースが確保されるという最大のメリットがある反面、様々なマイナス要素もあります。

〇Eラインが計画したようにいかなかった

Eラインとはエステティックラインと呼ばれる、横顔を見たときに鼻先と顎先を結ぶ直線より口元が内側に入ってる状態が「美しい」とされているラインです。しかし、このEラインはもともと欧米人の顔に合わせた指標です。日本人の顔は欧米人よりも鼻が低いことや顎の大きさが違うことで、Eラインに合わせて矯正治療をすることが難しい場合もあります。

Eラインを意識しすぎて口元が引っ込むように治療したばかりに、顔全体のバランスを見たときに口元だけが引っ込みすぎたという場合があります。

 

 

〇必要がないのに抜歯した

上下の歯並びがとてもデコボコしている場合、歯を並びやすくするためのスペースを作るために抜歯をするケースがあります。抜歯をする歯は上下左右の親知らずや小臼歯が対象として考えられるのですが、必ずしも親知らずやすべての小臼歯を抜く必要はありません。場合によっては、上だけ、下だけの小臼歯を抜くといったことがありえます。抜歯矯正は非抜歯矯正よりも歯が動くスペースが確保しやすく、移動距離は大きくなります。そのため、前歯が大きく後ろに下がってしまいます。不要に抜歯した場合、スペースができすぎて歯も口元も奥に引っ込みすぎてしまう場合があります。

かといって、口元が下がりすぎることを気にしすぎて、本来は抜歯矯正を行うべきなのに、無理に非抜歯矯正を行うと見た目やかみ合わせが崩れる原因になります。たとえば、抜歯してスペースを作らずに歯を並べようとした結果、前歯が全体的に前に出てしまうことにもつながります。

抜歯はすべての治療に必須ではなく、必要であると診断された後に決定されます。抜歯をしてしまうと元の状態には戻せないため、抜歯の必要性を判断できる歯科医師に治療を依頼して下さい。

 

〇治療計画の見込み違い

歯並びやかみ合わせを整えるための矯正治療では、様々な検査をして治療計画を立てます。矯正治療は治療を始める年齢や歯が動きやすい骨かどうかなど、個人差が大きく影響される治療でもあります。特に年齢を重ねた大人の矯正治療になると、身体全体の筋肉の衰えが口元にも影響し、ほうれい線やたるみによって口元がやせて見えてしまうことがあります。理想の歯並びになったとしても、口元の筋力のバランスが整っていないと矯正治療によってかえって老けて見える原因となるケースがあります。

 

3.口元が下がることによって生じるリスク

口元が下がることによって生じるリスクは次のようなものがあります。

〇ほうれい線が濃くなる

〇人中が長くなる(人中についてはこちら

〇マリオネットラインができる

〇ほうれい線が濃くなる

矯正治療によって口元が下がると、ほうれい線が濃くなったように見えることがあります。口元が下がると顔を引き上げていた表情筋のバランスが崩れ、肌が下垂してほうれい線が目立ってしまうのです。ほうれい線が濃くなると老けて見えるようになり、歯の見た目を改善しても新たな悩みの種となります。

加齢による顔の筋力の低下だけではなく、人によっては口元が後退してほうれい線が目立ってくるケースが見られますので、診断の際に自分の気持ちをしっかりと歯科医師に伝えることが大切です。

 

 

〇人中が長くなる

口元が下がってしまうと、人中が長くなってしまうことがあります。ほうれい線の出現や口元のたるみはいずれも老けて見えることにつながりますが、鼻の下の人中が伸びたように見えると、やはり顔の印象が変化する可能性があります。外見は少しの変化でも印象が変わってしまうため、口元の下垂によって顔のパーツが面長のように変化するのです。

丸顔や顔のパーツが横に広がっているかたは、矯正治療治療によって大人びた雰囲気にバランスが変化する可能性もありますが、人中がのびて口元が下垂すると表情そのものも変えてしまいます。

 

〇マリオネットラインができる

口元が下がることでお口周辺がたるみ、マリオネットラインができてしまうことがあります。これは歯によって支えられていた表情筋が、歯が移動したことによって支えを失い、たるんでしまうことが原因です。年齢が上がるごとに筋肉は弱くなるため、一度たるむとそのままではもとに戻すことは難しいといわれています。

表情筋はトレーニングで鍛えることができます。普段から表情筋を鍛える習慣をつけておくこともよいでしょう。

 

4.口元の引っ込みすぎを防ぐためのポイント

①信頼できる歯科医師を選ぶ

 ▽矯正専門医院や、経験豊富な矯正医が在籍している歯科医院であるか

 ▽矯正をするうえで注意する点、想定される問題点の説明がある

 ▽気になることを納得できるまで説明してくれる

 ▽話しやすい雰囲気かどうか 

矯正治療は、患者さん一人一人へのオーダーメイド治療です。患者さんの希望、目標もくみ取られた治療計画を組み立てる必要があります。

一方的に治療計画を決めてしまうクリニックや、話を聞かない歯科医師は患者さんごとのオーダーメイド治療にならない可能性があります。

②事前にセファロ分析など精密検査をしっかりと行う

 矯正治療を始める前に、現在の状況を把握するために、多角的に様々な検査を行いその結果を踏まえた分析・診断が必要です。

 ▽セファロレントゲン撮影

 ▽CT撮影

 ▽口腔内3Dスキャン

上記のような機器を用いて検査を行います。

頭のなかにあるイメージだけでは細かい変化に気づかないため、検査で治療前と治療後のイメージを把握できるとよいでしょう。

③納得がいかない場合は、セカンドオピニオンを受けてみる

セカンドオピニオンとは、ある一つのクリニックだけではなく、2つ目のクリニックでも意見を求める行動です。初診の矯正相談の時点から、すでにいくつものクリニックへいき、現在の口腔内の状況や治療方針を、大まかに聞くことができます。その際に、治療方針だけではなく、自分とコミュニケーションがとりやすいかどうかの判断も行うとよいでしょう。

また、治療の説明を受けて不安なことがあったり、治療が進んでいる途中でも不安があるとき、主治医とは別の医療機関の医師に意見を聞くことも大切です。

5.まとめ

 いかがでしたでしょうか?矯正治療で口元が下がりすぎることを不安に思うのであれば、

①歯科医院を慎重に選ぶ

②歯科医師としっかり相談する(クリニックのスタッフともよいコミュニケーションがとれるとよりよいと思います)

③不必要な抜歯矯正を選ばない

④Eラインにあまりこだわりすぎない

矯正治療は歯並びをきれいに整える治療ですが、元の顔のバランスも変化する可能性がある治療です。審美性の獲得にもかかわる治療のため、矯正治療で後悔しないためにも、患者さん一人一人にシュミレーションを行ってくれるクリニックや、医学的や見解をもとに患者さんの意向もきちんと考慮した計画を立てられる歯科医師に治療を依頼することが大切でしょう。

一度行った抜歯矯正により口元が大きく引っ込みすぎた歯並びはすでに歯が大きく動いているため戻すことは困難です。なぜなら、抜歯をして歯列全体を引っ込めているため、元に戻すためそれをそのまま前に出したり無理に歯列を広げると、今度は歯と歯の間に隙間が生じるリスクがあります。

ぜひ、しっかりとコミュニケーションをとり、納得する治療方針で、治療をうけるように心がけてみてください。

 

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